マインドフルネスを実現するACTとは何?

マインドフルネスという取り組みの中にACTという考え方があります。今の自分を受け入れ、何ができるかを考えていく方法です。無理難題を自分に与えても無理ですよね。どういうことか、これについてお伝えしていきます。


こんにちは、心理カウンセラーのサラです。
MakeYouSmileマガジン!に投稿させていただきます。

ACTとは、いかに自分の心が楽に生きることができるのか、色々な現実や困難にどのような対応をすればよいのかを心理学の立場から学ぶ方法です。

ACTは頭文字をとった略語です。正確に言えば「Acceptance and Commitment Therapy」と言います。

Acceptance(アクセプタンス)は、日本語で言えば「受け入れる」という意味、Commitment(コミットメント)は、日本語で言えば「委託、約束」、Therapy(セラピー)は、日本語で言えば「療法」となります。

そのまま直訳すれば、「受け入れることで次の約束をする療法」となりますが、何となくピンときませんよね。

ですから、私はクライアントさんの皆さんにACTを説明するときには、ACTのもう1つの説である「A=Accept、C=Choose, T=Take action」を用いて説明するようにしています。

「Accept」は「受け入れる」、「Choose」は「何かを選ぶ」、「Take action」は「実際に行う」の意味です。つまり、「今ある状況を受け入れ、それに基づき良い方法を選び、実際に実行をする」療法がACTなんですね。

「ありのまま」を受け入れるという視点では、非常に森田療法と似ている点があります。

森田療法においても「ありのまま」を受け入れることで、マイナス思考になっている自動思考を正常な思考に戻すことを目的としています。

悪い方に考えがちな心に待ったをかけているんですね。

ACTにおいても「ありのまま」を受け入れるという点では一緒です。

今起きている状況、それに伴う負の感情(例えば、不安や心配、時としては憎悪に近いものもあるかもしれません)もそのまま受け入れることが最初のスタート、「Accept」です。

その時に、こんな感情を持ってしまうなんて、自分はなんてひどい奴なんだろうとか人として最低だなどとこんなふうにしか思えないなんて弱い人間だなど自分を責める必要は全くありません。

弱い感情も負の気持ちもそれを含めてあなた自身なのです。

そして誰しもそのようなマイナスの感情や弱い面も持っています。

カウンセラーである私自身ももちろん、世界を舞台に活躍するスポーツ選手達も持っているのです。

弱い面も強い面も、嫌な面も好きな面も、すべてをひっくるめて今のあなたを受けれてあげることが「Accept」になるんですね。

この最初のスタートが実は一番難しいと思います。

私たちはどうしても人の評価を気にしてしまいます。

「変な奴と思われていないのかな」とか「嫌われていないのかな」とか思ってしまうことはないですか?

この思いには、「人にどう思われているのか」が根っこにあり、「嫌われたくない」という思いがあると思います。

これらの負の感情や弱い感情には必ず人の目がついて回っているんですね。

人の目を気にしないで「今」を見つめるということは、トレーニングが必要です。

私はまずクライアントさんに「自分を愛してあげて下さい」と申し上げています。

「あなたは縁あってこの世に生まれてきました。それだけでも自分を愛してあげる要素は満たしているんですよ」というときもあります。

少し、宗教ちっくだなと感じる皆さんも多いかもしれません。

ですが言葉で理論的に考えるのではなく、「すべてを受け入れる」ということを体感することが一番大事なんです。

私はクライアントさんに、「夜寝る前のリラックスしている時にテレビを消し、自分の呼吸に注意をして下さい」とお願いしています。

恰好は座ってもよいですし、ベッドの上で大の字になってでもかまいません。

「ただ吸い、ただ吐く」当たり前のことなんですが、生きている自分自身を体感することがACTの第一歩です。

自分を受け入れることができたのなら、「Choose」の段階に入ります。私たちは何かを選ぶときに「好きや嫌い」、「自分にとってよいか悪い」ことを考えがちですよね。

「Choose」では、そんな評価や感情は横に置いておきます。

「自分の感情でどうすればよいのか、好きだからこうしたい」という気持ちは問題になりません。

「あるがまま」を受け入れた上で、何をするべきなのが現実に沿ったものなのかを選ぶんです。

過去にこのようなことがあったから、今回もこうすべきなのではなく、今起きている現状を受け入れながら何をするのがよいのか、ベストな方法を選択するのが「Choose」の段階です。

○実際に何ができるのかを知る

例えば、パニック障害のクライアントさんがいました。佐々木さん(仮名)は50歳の男性です。

一度電車の中で発作をおこし、会社への出勤が難しくなってしまいました。

佐々木さんには、「Accept」の段階で「パニック障害で亡くなることはないこと、発作自体は数分で治まること、毎回起きるとは限らないこと」を受け入れてもらっています。

その上で、何をすべきなのかを「Choose」してもらいました。その選択肢としては

・発作が起きそうな前兆があった時には途中下車をする
・会社を休職する
・家族の誰かに送ってもらう
・誰かに付き添ってもらう

です。この選択肢を考える時には、「自分がこうしたい」のではなく、実際に何ができるのかを考えます。

佐々木さんの場合、これからも電車通学で通うことを考えてしばらく奥様に付き添ってもらうことを「Choose」しました。

この段階までくれば「Take action」を行うだけです。佐々木さんの場合は、半年ほど奥様に付き添ってもらいました。

付き添いをやめるときにも、少しずつ頻度を減らし最後には一人で通勤できるようになりました。

佐々木さんの気持ちとしては、「Choose」の時に休職をしたかったのかもしれません。

ですが、休職をしてもその次の段階に進むことが難しいのが現実です。

このように、受け入れながらも感情に流されない選択をするのが「ACT」なのです。

マインドフルネスのACTについての話はいかがでしたか。自分の心と上手に付き合う方法をもっと知りたい方はこちら

◯この記事がお役に立ちましたらぜひソーシャルメディアで共有してくださいね^^

最新の人気記事

サブコンテンツ