強迫性障害から発生する、しないと落ち着かない脅迫行為とは?

強迫性障害において大きな問題となる「強迫行為」いったいどういうものなのか、お伝えさせていただきます。クライアントさん自身は不安になる必要がないと分かっているけど、それをやめることができないというジレンマに苦しんでいます。


こんにちは。心理カウンセラーの深海です。
MakeYouSmileマガジン!に投稿させていただきます。

今回は、強迫性障害において大きな問題となる「強迫行為」とはどのようなものなのか、お話したいと思います。

強迫性障害の症状は、大きく分けて2つに分けることができます。

〇強迫観念

1つめは「強迫観念」と呼びますが、例えば、「部屋の鍵をかけ忘れて、出かけてしまったのではないか」

「部屋の電気を消し忘れたので、電気のコードから発火するのではないか」というような、根拠のない心配ごとがそれにあたります。

強迫観念は、心配ごとであり、不安です。

本人も、その不安に意味が無いことをよく理解しているのが、強迫性障害の特徴でもあります。

そんなこと不安に思っても仕方ないのに……ですとか、これはばかげた考えで、本当は部屋の鍵はちゃんとかけてきたに違いない……と思っているにも関わらず、不安に思うことがやめられない、という状態ですね。

〇強迫行為

そして、強迫性障害のもうひとつの症状が、「強迫行為」です。強迫行為と、強迫観念はセットになっています。

強迫観念によって、なにかに不安になると、その不安を解消するために、強迫行為を行わずにはいられなくなります。

たとえば、さきほど挙げた「部屋の鍵をかけ忘れて、出かけてきてしまったのでは……?」という強迫観念に対しては、一旦家を出たが、少しすると家に戻ってきて、玄関に鍵がかかっているかどうか確認する、という強迫行為が出ます。

強迫行為の難しいところは、ただ一度確認すれば気が済むのではなく、何度も何度も確認をしないと、不安で仕方ないというところです。

玄関の鍵の例を続けましょう。玄関まで戻ると、鍵をガチャガチャとやって、ああ鍵がかかっているな、と安堵します。

そしてもう一度出かけます。

しかし、しばらくすると家の玄関の鍵をかけたかどうだか、また不安になります。

今戻って、ガチャっとやったときに、もしかして鍵を開けて出てきてしまったのではないだろうか。

鍵がかかっていると思ったのは気のせいで、本当は鍵がかかっていないのではないだろうか。

そう思うと居ても立ってもいられずに、また家に戻ります。

玄関の鍵をガチャガチャとやり、やっぱり鍵はかかっていた、と安心します。

それで、また出かけます。しかししばらくすると、玄関の鍵を確かに閉めたかどうだか、気になって家に戻り……

強迫行為は、この繰り返しです。

一人暮らしではなく、同居の家族がいる場合には、家族にもこうした強迫行為を、強要することがあります。

つまり、家の鍵が心配だという人は、家の鍵を確認させたり、家の中の電化製品の電気がつきっぱなしなのではないか、と思う人は、電化製品の具合を家族に確認させたりします。

家族が言うことをきかないと、暴れることもあります。

また、逆に、家族が、言うとおりにしてあげたほうがいいのかと思って、そのとおりにいちいち確認してあげると、今度は家族に言えば確認してもらえるということで、強迫行為がエスカレートしていくこともあります。

悪ければ、強迫観念と強迫行為が家族に伝染して、家の中で何人もが、強迫性障害に苦しむというようなことにもなりかねません。

ですから、家族にこのような強迫行為を要求するようなことがあれば、家族は言うことをきかず、かといって拒絶するのではなく、その対応方法を、心の専門家に相談していただくことが重要になります。

強迫性障害のクライアントさんが持っている強迫観念の種類によって、強迫行為は変化していきます。

玄関の鍵が気になる方は、玄関の鍵の確認。

室内の電化製品の点灯や発火が不安な方は、電化製品の確認。

これらのほかにも、車で人を轢く不安がある方は、車で通ったルートや、実際に自分が起こしたと思えてしまうひき逃げ事件などが起こっていないかどうかを確認する行為。

道を歩いていて、すれ違った人を傷つけるのではないか、傷つけたのではないかという不安を持っている人も、同じように現場の確認に戻ったり、事件性のあるニュースが報道されていないか確認をとってしまいます。

公衆電話、公共の場所、お手洗いなどに雑菌や危険な菌があると思う方は、除菌や手洗いなどの強迫行為を行います。

これも、しつこく除菌したり、手を洗わないと心配ですから、何度も繰り返し、何時間も洗い続けるようなことがあります。

〇周囲の理解、協力も大切

強迫性障害の辛い、そして難しいところは、これが単なる妄想や想像と違い、自分自身、「これはただの想像に過ぎない」ということが、理解できているところです。

わかっているのに、不安に思うのをやめられない。

強迫行為をやめることができない。

強迫性障害のクライアントさんは、そのジレンマを抱えて非常に苦しい思いをされています。

また、それがわかっているにも関わらず、周囲の方から、例えば玄関を確認しに戻ることを「迷惑だからやめて」と言われたり、家族から「恥ずかしいからやめて」と言われてしまったりすると、強迫性障害の症状がますます強くなる傾向にあります。

自分の辛さを理解してもらえない、拒絶されていると感じてしまうためです。

強迫性障害に対しては、カウンセリングなど、症状に理解のある心の専門家からの力添えが非常に有効です。

また、薬物療法も併用するとより効果があがりやすいことも、わかっています。

そして同時に、身近な方からの理解と協力も、欠かせないものであることを忘れないでいただきたいと思います。

強迫性障害から発生する強迫行為についての話はいかがでしたか。不安を解消するためのヒントを知りたい方はこちら

◯この記事がお役に立ちましたらぜひソーシャルメディアで共有してくださいね^^

最新の人気記事

サブコンテンツ