強迫性障害と潔癖症の関連性とは?

潔癖症という言葉は聞いたことがあると思います。ではこれがエスカレートしていくとどうなるか、それは日常生活に支障が出るレベルにまで発展していく可能性があるんです。そして強迫性障害と呼ばれるものに変わる恐れもあるんです。


こんにちは。心理カウンセラーの深海です。
MakeYouSmileマガジン!に投稿させていただきます。

強迫性障害の中には、「不潔恐怖」といわれるものがあり、これは同時に、強迫性障害の代表的な症状のひとつでもあります。

時々はテレビで取り上げられることもありますから、不潔恐怖についてよくご存じの方も多いと思います。

ところで不潔恐怖のことに言及しますと、「それって潔癖症のことではないんですか?」と、聞かれることもあります。

強迫性障害という名前に比べれば、「潔癖症」という名前は比較的よく知られているのですね。

潔癖症は、不潔恐怖症と呼ばれることもあります。

要するに、強迫性障害の中の「不潔恐怖」の部分だけが取り出されて「潔癖症」と呼ばれていることがほとんどなのです。

ただ、現状を見て感じますのは、強迫性障害の不潔恐怖が、どうしても生活に支障が出る……というレベルのものであるのに対して、一般的に世の中で「潔癖症」と言われるものは、そこまでの弊害を伴っていないものも含んでいるようだ、ということです。

つまり、強迫性障害と診断されるには、「日常生活に支障が出る」状態になっていることが前提なのですが、「潔癖症」のレベルでは、「日常生活に支障が出るほどではないけど、汚いものを避け、清潔な状態を好む」状態を指すこともたくさんあるようですね。

潔癖症の症状としては、

・ばい菌が気になって、自分以外の人が触るものを、触れない(つり革や、職場のパソコン、ドアノブなど)

・汚れに対する恐怖感があり、喫煙や肥満、飲酒を嫌悪する

・時には、他人の汚れが気になって外出することができない

・他人の触るものを触ってしまうと、何回も手を洗わないと気が済まない

といったことが挙げられます。症状がエスカレートしていなければ、単なる潔癖症で済む状態であっても、外出できないレベルまでいってしまえば、強迫性障害であると断言してもよいでしょう。

さて、強迫性障害と潔癖症との関連性ということですが、軽いレベルの潔癖症が、放置している間にエスカレートして日常生活に支障をきたすようになり、強迫性障害と呼ぶべきレベルにまで発達してしまう、というケースがよく見られます。

わかりやすい例を紹介します。

〇綺麗好きがエスカレートした女性

30代、女性の方です。

結婚する前には、周囲から見てもきれい好き、ちょっと潔癖なんじゃない? というレベルの潔癖症でした。

家の中では、よく手を洗う、掃除を行き届かせる、といった癖はありましたが、それも細やかなだけで異常と呼ぶほどでもなく、日常生活に支障を来すといったようなことは全くありませんでした。

他人に強制することもなかったのです。

しかし、結婚と出産を契機に彼女は変わります。

どこもかしこも、除菌したり、とにかくウエットティッシュで拭いたりします。

外出すれば、つり革や手すりには、よほどの危険がないと触りません。

もちろん、子どもにも触らせません。

自分も、子どもも、熱があっても、お酒を飲んでも、入浴しないうちは布団に入りません。

さらには、夫にそれを強要します。

除菌しない夫をだらしないと感じるようになり、触れあうこともできなくなりました。

このことで、彼女の生活は、間違いなく支障をきたしてきました。夫との仲が悪化し、家庭生活がスムーズにいかなくなったのです。

夫に除菌や手洗い、清潔であることを要求していますが、とても彼女の納得できるレベルではなく、丸一日イライラして過すばかりです。

これは、軽い潔癖症を放置しておくと、強迫性障害に発展してしまうという例のひとつです。

すべての人がそうとは限りませんが、ちょっと潔癖だな……と思っていただけのものが、何かの拍子に強迫観念を伴い、汚れたら病気になる、という心配から日常生活に支障を来すようになってしまうのですね。

どこからが強迫性障害で、どこまでが軽度の潔癖症なのか? 

どのレベルに達したら、ただの潔癖症ではなく、心の専門家を訪れたほうがよいのか? 

その線引きはとても難しいと思います。

ただ言えるのは、潔癖を誰かに強要するようになったり、日常生活で清潔であろうとするために悩みが生じたりしはじめたら、あるいは自分の様子がエスカレートしはじめたと感じたら、それは相談のしどきだということです。

例に挙げた女性の場合も、不思議なことに、清潔を強要する相手は夫だけです。

そのほかは、友達と出かけても、基本的に自分と、自分の子どもが清潔にしていれば、他人になにか要請することはありません。

そして、カウンセラーのもとを訪れるまで、「自分のほうが正常で、夫が不潔なだけ」という認識を持っていました。

ちょっと潔癖なくらいで、日常生活に一切支障がないようであれば、あえてカウンセリングを受けるほどではないかもしれません。

しかし、潔癖の根底には、なにか汚いものを「汚い」と感じる気持ちがあると同時に、「汚い=悪い」という気持ちがあります。

汚いことは、悪いことだから、排除しなくてはいけない。

汚いと感じるようなことは、悪いことだ。

という気持ちがありますので、生活に支障をきたさないうちに、「汚いと感じるのは悪いことではない」と自分に言い聞かせることは、強迫性障害にまで発展させないようにするためには有効かもしれませんね。

また、困ることが出てきたら迷わず、心の専門家に相談するのも、強迫性障害の早期対策としては重要だということも、覚えておきましょう。

強迫性障害と潔癖症の関連性についての話はいかがでしたか。考え方が前向きになれる話をもっと聞きたい方はこちら

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