強迫性障害になった家族がいます。どう接したらいい?

強迫性障害をもつ家族への接し方というのは気を付けなければいけない点がいくつかあるんです。それを知らずに誤った対応をとってしまうと、克服までに時間が大きく


こんにちは。心理カウンセラーの深海です。
MakeYouSmileマガジン!に投稿させていただきます。

強迫性障害は、強迫観念を持っているご本人も、とても苦しいものです。

なにしろ、ただ「こだわるのが良い」と思ってやっているのではなく、自分でも「こんなところにこだわるのは、おかしい」と考えているのに、こだわることをやめられない。

強迫性障害の人によくみられる、洗浄症状(しつこく手などを洗ってしまうような症状)についても、洗うのがよいと思ってやっているのではありません。

こんなに洗うのはおかしい、と思いつつも、洗うのをやめられないのです。

ですから、非常に苦しい思いを抱えながら、強迫性障害の症状と戦っている方がほとんどです。

そんなご本人を、そばで見なくてはならないご家族も、同じように辛さを感じていらっしゃることと思います。

少しでも、どうしたら改善するのかを考えながらの生活になりますね。

実際、「家族が強迫性障害になりました。どう接していったらよいでしょう」というご質問をいただくことも多いのです。

そこで、今回は、ご家族の方が強迫性障害になったときに、どのように接してあげるのがよいか、ということについて、考えてみたいと思います。

〇自分でも変だと思っていることを理解してあげる

実際の例をご紹介します。

20代の男性の方です。

強迫性障害のいろいろな症状を持っている中に、ガスの元栓がちゃんと閉まっているか、電気のスイッチがきちんと切れているか、玄関の鍵を閉めているか……何度も確認しないと気が済まない、という症状を持っていました。

玄関の鍵が心配で、何度も往復しますので、隣家の前も通ることが増え、やがて「むやみに家の前をうろうろする」と、近所からも苦情が出るように。

そこで、家族が確認行動をやめるよう言うと、男性は急に暴力的になり、家族を殴ったり、暴言を吐いたりしはじめたのです。

当然、家じゅうのカギを見て回ったり、こんろや電化製品を見回りますので、家の中もうろうろすることになりますが、その最中に家族が動き回ると、確認を最初からやり直さなくてはならない……と思い込み始めました。

そして、確認中は、しゃべったり、動いたりしないよう、家族に命令をはじめたのです。

もちろん、家族としてもそんなわけにはいきません。

「そんなことはできない、バカなことはやめなさい」と対応しましたが、男性の暴力はひどくなる一方で、治療をはじめた時には、心の問題を抱えた男性だけではなく、家族のみんなも疲弊しきった状態だったのです。

言うまでもなく、この「家族の対応」は、適切なものではなかったのです。

強迫性障害を抱えた人は、繰り返しますが、自分でも確認しすぎたり、手を洗いすぎたり、何かを気にしすぎたり、不安に思いすぎたりして、おかしい! ということを感じています。

自分でも変だと感じるのに、その行動や、不安に思うこと自体をやめられないので、とても辛いのですよね。

そこへ、家族から「やめなさい」と言われたり、つめたい目で見られたりすると、自分のことを拒絶された! と受け取ってしまい、態度が硬化したり、暴力的になったりする。

自分の辛さがわかってもらえないことに絶望します。

治療、改善という観点から見れば、完全に逆効果です。

また、性格のせい、ですとか、育て方が悪かった、など、原因探しをするのは無意味であり、ときにやはり、否定するのと同じく逆効果になります。

こうした時には、「不安なんだね」「心配なんだね」と、共感をもって、家族を心配する気持ちを伝えることが大切です。

例に挙げた男性などは、「自分が確認作業をしている最中は、動かないで」と、家族に協力を求めているわけですが、これにハイハイと従ってあげることは、また望ましい対応ではありません。

そのまま従うのではなく、「あなたのためになるのなら、協力してあげるけど、私たちがあなたに協力してあげることは、あなたの心の問題にとっては良くないことだから、協力できないのよ。あなたの健康に良いことなら、協力するわ」と優しく説明するのが効果的です。

ご家族として、強迫性障害の症状と思われるものを確認したのなら、少しでも早く心の専門家に相談できるよう取りはからうのが効果的ですが、既にご相談されているという場合には、その治療方針に従い、継続して治療を行うよう促したり、補助するのも非常に大切です。

特に、心の問題は目に見えて急激に改善することはありません。

そのため、心の問題を抱えている本人にとっては、なかなか改善を実感できず、少し治療しただけで「こんなことをしても、効果が無い」と、治療をやめてしまおうとする人がたくさんいます。

ご家族として、「自分ではわからないかもしれないけど、改善しているよ」とか、「急に回復するものではなくて、徐々に、長期間をかけて改善するものなんですって」と、焦らないよう促すのも家族としてできることのひとつでしょう。

心の問題の治療は、本人もご家族も、焦らないことが肝心です。

「もっと頑張ろう」ですとか、「もっと回復」と、もっともっとを望むのは禁物。

焦らず、「辛いね」「頑張っているね」と、本人の頑張りや辛さを認めてあげることが大切ですよ。

強迫性障害の家族に対する接し方の話はいかがでしたか。前向きに考えられるようになれる話を聞きたい方はこちら

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