強迫性障害になってしまう原因って何?

どうして強迫性障害になってしまうのか、この原因を突き止めるのは実は難しいと言われています。何らかの変化や人生でのイベントが起きたことによって発生するケースもあったりするからなんですね。


こんにちは。心理カウンセラーの深海です。
MakeYouSmileマガジン!に投稿させていただきます。

今回は、「強迫性障害になる原因」を探ってみましょう。

WHOが、「生活上の機能障害を引き起こす10大疾患」のひとつとして挙げている、強迫性障害。

その原因とは一体、どんなことなのでしょうか。

〇特定が難しい?

実は、強迫性障害には、必ずしも「これ」といった原因があるわけではありません。

原因が特定できることもあれば、できないこともあり、その割合はおおよそ半々であると言われています。

現在の研究によれば、強迫性障害を発症するひとつの原因は、脳内の障害や、機能異常にあるのではないかと思われています。

強迫性障害の人の場合、人間の脳の中でも、感情や認知機能をつかさどる「大脳基底核」や、空間学習能力に関わる「辺縁系」の機能が、何らかの原因によって機能不全になっている状態が疑われます。

あるいは、セロトニンや、ドーパミンといった神経伝達物質の異常や、神経系の機能異常が疑われていますが、今のところ、これといった原因の特定には至っていません。

まだまだ研究途上の分野ということができるでしょう。

強迫性障害自体は、神経症の一種と言われています。

神経症の多くは、何か強いストレスがかかったり、長期間ストレスに晒されたりすることで発症するわけですが、強迫性障害に限っては、それと同じである、と断言することができません。

特にこれといった切っ掛けがないのに、徐々に強迫性障害の症状を呈することも多いのです。

そのため、精神的なストレスによるものではなく、脳内の何らかの異常が原因ではないかと言われる部分も大きくなっています。

しかし、一方で強迫性障害を発症するまでに、「元々几帳面である」「完璧主義である」という、性格面の下地があることも、見逃せません。

こうした性格を、強迫性格と呼びますが、こうでなくては! 完璧でなくては! と思う性格が、何らかの切っ掛けで生活に支障を来すまでにエスカレートすることは確かにあるのです。

〇少し几帳面な女性に起きた変化

こんな例があります。

30代の女性の場合です。

彼女はほかの多くの女性と同じように、結婚をして幸せな家庭を築くことを夢見ていました。

そして、20代の終わりで付き合っていた男性と結婚。

30歳になってまもなく、待望の赤ちゃんを出産しました。

それまでは、多少几帳面なところはありましたが、異常というほどではなく、生活に支障を来すなど全く想像もつきませんでした。

むしろ、几帳面な性格が、よく自分を律し、家も整理整頓された状態に保ち、理想的に思えたものです。

しかし、出産後退院し、家に赤ちゃんがやってきた時から、彼女の生活は一変しました。

テーブル、床、キッチン、寝室……場所を問わずアルコールでとにかく除菌し、除菌ウエットティッシュを使って拭くことを繰り返します。

家の外に出た後は、赤ちゃんに触る前にとにかく手を洗い……。

自分でも、こんなに除菌にこだわるのはおかしいと、頭の中ではわかっていました。

しかし、ウイルスがついていると、赤ちゃんが病気にかかるのではないか、赤ちゃんが病気になったら自分のせいだ、という不安が拭えません。

また、自分が病気にかかって薬でも飲んだら、赤ちゃんに授乳することはできない……ということも、大きな不安でした。

結局、彼女には除菌をして、赤ちゃんをウイルスから遠ざけるという選択肢しか残されていなかったのです。

この女性の場合には、「出産」が強迫性障害の発症の原因、契機となりました。

このように、何らかのライフイベント、生活の節目が、原因と考えられる場合も、強迫性障害のおよそ半数を占めています。

女性であれば、妊娠、出産、子どもの進学や育児。

そして男女ともに、就職、昇進、人間関係のストレス、仕事上のストレス……。

生活が一変するときを中心に、強迫性障害はどこから芽を出すかわかりません。

例に挙げた女性の場合は、元々几帳面な性格があったようですが、実際には、おおざっぱと思われていた、自覚していた人でさえも、床を顕微鏡で見ているという実例もあるくらいです。

元々几帳面であること、完璧主義であることが、強迫性障害の必須条件というわけではないのですね。

生活の変化、という原因のほかには、遺伝や家族性要因もあります。

つまり、両親のいずれかや、結婚した人が強迫性障害であった場合に、その影響を受けて強迫性障害を生じることがあるのです。

遺伝にあたるのかどうかは、確実なことはわかっていませんが、「夫から伝染した」という人も実際にいますので、身近な人から影響を受ける可能性は高いようです。

このように、強迫性障害の原因は非常に多くの部分に見られ、どれが原因だ、これがどうだ、と断言することは一切できないのが現状です。

先述のように、脳内物質の状態など、研究途上の部分もたくさんあります。

しかし、強迫性障害は、多くの方が思っているように、治療のできないものではありません。放置せず、心の問題にアプローチしていってくださいね。

強迫性障害の原因を探すのは難しいという話はいかがでしたか。豊かな人生を送るためのヒントがつまった話を聞きたい方はこちら

◯この記事がお役に立ちましたらぜひソーシャルメディアで共有してくださいね^^

最新の人気記事

サブコンテンツ