拒食症から過食症に変わってしまいました。原因は?

拒食症と過食症は表裏一体の症状で、拒食症から過食症へかわるという事例もあります。食べられるようになったから拒食症は治ったと勘違いしやすいんです。正しい知識を持っておくことで早めの対応もできるでしょう


こんにちは。心理カウンセラーのサラです。
MakeYouSmileマガジン!に投稿させていただきます

「拒食症は、食べ物を一切拒否してしまう症例、過食症は尋常じゃない量の食べ物を食べてしまう症例」そう理解している方も多いと思います。

確かに、それぞれの症例の特徴としては間違いありません。

しかし、実際には拒食症だけ、過食症だけを症状として持つ人よりも両方の症状を併せ持つクライアントさんの方が多いのです。

表裏一体の症例とも言えますね。

このように一見相反する拒食症、過食症ですが、なぜこれらの間を移行するクライアントさんが多いのでしょうか。

その理由について考えてみましょう。

人間の欲求としての「食欲」

私たちには、本来食べなければ生きていけません。

自分たちが生きるための手段として「食欲」を生理的な欲求として持っています。

ですが、これらの生理的な欲求に無理やり蓋をした状態が、拒食症なのです。

食べ物を食べない、あまり口にしないという日々の戦いは非常に強い決意や精神力を必要とします。

食べないうちに体が慣れてしまうのではないかという考え方もあります。

ですが、無理やり作り出したその状態は、チョコレート1かけら、飴玉1つでも崩れてしまうことがあります。

私のカウンセリングを受けたS美さんもそうでした。

標準体重の80%を下回り始めた初期の拒食症のクライアントさんでした。

きっかけは、友人の一言によるものです。「S美って、けっこう太っているよね」。

この言葉を受けてS美さんは極端なダイエットに走ってしまいました。

160cm60kgあった体重は絶食などの過激なダイエットにより、2か月で45kgまで落ちてしまいました。

本人に拒食症だという自覚はなかったようですが、ご両親が急激な体重の減少を心配して連れてこられました。

あまりに食べないことを心配したご両親が、S美さんに飴玉を1つすすめたことをきっかけに過食症に以降します。

最初は、ご両親は拒食症が治ったと思ったようです。

しかし、食パン1斤を1回で食べてしまう、炊飯ジャーからそのままご飯を食べる。

そしてその後、半狂乱で泣き叫ぶという様子を見てどこかおかしいと思ったとご両親は訴えていました。

拒食症時の食べ物を口にしない状態から、過食症での食べ物を口にできる状態に変わったときに、周囲の人は治ったと思いがちです。

しかし、それは大きな間違いです。

自らの意思で口にしているのではなく、体の生理的な要求で食べさせられているだけなのです。

なぜ、このような移行が起きたのでしょうか。

身体的な面からみると、今まで極度のエネルギー不足であった体が、飴玉を食べたことで飢餓状態であったことを自覚してしまう。

そしてより多くのエネルギーを求めてしまう。ということだと思います。

今まで足りなかったエネルギーを取り戻すことを、理性では抑えきれないほどの強い欲求として表に出てしまう。

これが、拒食症から過食症に移行する体側からの理由なのです。

過食症に移行してからの苦しみ

拒食症から過食症に以降したとき、精神的にはさらなる葛藤があります。

食べることでストレスを発散する過食症の場合と比べ、さらに体重にこだわりが強いのが拒食症です。

過食症に移行し、食べ物を口にするようになっても心は拒食症の時のまま。

さらに苦しい状況に追い込まれることになります。

S美さんが、多くの食べ物を食べては泣き叫ぶ。

この状況が激しい葛藤を物語っています。

S美さんは太りたくないのです。

むしろ、少しでも体重が増加することに恐怖感を持っています。

それなのに、食べてしまう自分。食べている時には、ほとんど無意識だとS美さんは述べています。

ふっと正気になると、食べたと思われる多くの食料が周囲に散乱している。

そのたびにS美さんは消えてなくなりたかったと泣いていました。

自己嘔吐し、下剤・利尿剤を使用しても思うように減らない体重。

この現実がさらにS美さんを追いつめていたのです。

このように、体と心が一致していない状況はクライアントさんをさらに苦しめる状況になりがちです。

望んで過食症に移行するのではない

その量が普通でないにしろ、食べ物を口にするようになる過食症への移行を周囲の人は治ったと喜びがちです。

ですが、それはけして治ったのではないこと、クライアントさんの意思ではないことを私たちは知っておかなければなりませんね。

あくまで、過食症へ移行したのは、体の防御反応の一つであると言えるでしょう。

それまで、拒食症でほとんどの食べ物を口にしていない状態であったため、飢餓に近い状態に体は置かれていたはずです。

拒食症の時は、体の生理的本能よりも痩せたいという意思が優っていました。

ところが、些細なきっかけ、チョコレート一つ、飴玉一個で抑えつけられていた本能が暴走してしまう。

その結果、拒食症から過食症に移行してしまうのですね。

それまでコントロールできていた「食欲」が突然暴走する。痩せたいのに痩せられない。痩せたいのに食べてしまう。

クライアントさんのこれまで以上の苦しみを周囲の皆さんは理解する必要があると私は思います。

拒食症から過食症へ変わることがあるという話はいかがでしたか。心が豊かになるヒントがつまった話を聞きたい方はこちら

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