双極性障害、本人から見た躁とうつの風景

双極性障害というものに私自身がなっていた経験があります。躁の状態とうつの状態の波がくるのですがこれを制御することがほとんどできていない状態でした。そんな私の体験談を今回はお話しますね


こんにちは、心理カウンセラーのサチです。
MakeYouSmileマガジン!に投稿させていただきます。

“双極性障害”の症状は大まかに言って、
“躁”と“うつ”の波であることは、大体お分かりいただけたでしょうか?
しかし、実際どんなふうにハイになって、どんなふうに落ち込むのか、
具体的に知ることは実際の双極性障害患者でないと、表現ができないのでないかと思います。
そこで、医師やカウンセラーが見た、客観的な双極性障害の症状ではなく、
“双極性障害Ⅱ型”患者の一人としての、私の経験談をお話ししましょう。

私は、“双極性障害Ⅱ型”の診断が下りるまでは、うつ病の治療を受けていました。
当然、“躁”と“うつ”の波を制御することは、ほとんどできていない状態です。

そのため、“躁状態”のときは、気が大きくなり、不必要な買い物を繰り返し、
“うつ”状態になると、オーバードーズ(大量服薬)寸前まで落ち込むんです。
かなり感情の波が大きくて、苦しかった時期を過ごしてきました。
そして急速交代型が進み、一日に何度も“躁”と“うつ”を繰り返すという、
忙しすぎてそれだけでヘトヘトになってしまっていました。

そのときの、“躁状態”と“うつ状態”のエピソードを、3つお話ししますね。

《躁の風景》 【買い物依存編】

“躁”になると物事が万事ハッピー、自分は何でもできると思ってしまいます。
私の場合、その衝動は、買い物をし過ぎるという形に出ました。
路面店でも、週に何度もファッションアイテムを購入していましたが、
それに加えネットやスマホアプリでも、ショッピングをしてしまうのです。
バッグや財布、アクセサリーにコスメ、毎日何かをポチッと簡単決済。
あまりにも毎日何かが宅配便で届くので、宅配のお兄さんと顔なじみになるほど。

自分が稼いだお金は、ほとんど買い物に費やしてしまうので、
家賃・光熱費、消耗品にかかるお金は全然計算に入れておらず、
あとで口座引き落としができなくなり、カード料金の督促ハガキが届くこともしばしばありました
それでも買い物をしてしまうので、仕事を増やしたり、収入を上げる方向に頑張ってしまうのです。
そのときは、“躁状態”なのでそれが無理な仕事量だろうが、やってしまおうとします。
そのせいで、倒れたりなんてこともときどきありました。
自分の身体が限界に来ているということに気づかなかったんですね。

しばらく買い物依存のような状態は続きましたが、“うつ”に転じて、それは落ち着きました。
クレジットカードもリボ払いに変更し、なんとかカード借金地獄からは逃れることも出来たので
買い物癖があったものの、被害が少なかったと思います。

しかし今度は、無駄なことにお金を使ってしまったことに対する自己嫌悪に襲われるのです。
それに、買ったものに対してなぜか愛着が持てず、どんどん人にもらってもらいました。

“躁状態”と“うつ状態”では、ファッションアイテムのテイストや、
コスメ選び、小物のセンスまでまるで別人みたいに違ってしまうのです。

これには、自分でも驚きました。
だから今でも私のクローゼットには、二種類のテイストのグッズたちがあるんですよ。

《躁の風景》 【モンスタークレーマー編】

ある日スマホが故障したので、近くのキャリアショップに訪れた時の話です。
本体が故障した場合、キャリアショップで故障受付をしてもらい、
代替機を借りて、1週間くらいしたら修理品を受け取りに再びショップに訪れる。
これが通常のパターンです。
しかしそのとき、確かに私は“躁状態”でイライラしていたなと今になって思うのです。

キャリアショップで対応してくれたのは、20代前半~半ばくらいの女性でした。
故障したスマホから代替機に連絡先のコピーをしてもらっているところ、
件数が多かったためか、30分くらいかかるということ。
「こっちは、忙しいの!その30分の間に、顧客から電話がかかってきたらどうするの!?損害を補てんしてくれるの!?」
30分を縮めるのは店員の努力ではどうすることもできないのに、これじゃクレーマーですよね。
そのときはそわそわして落ち着かない気分も強く、連絡先移行の30分も店内でゆっくり本を読むなんてことができず、
店を出て本当はそんな用事はないのに、ほかの買い物をしようと外を出ました。

腕時計を見て、きっかり30分して再度来店。
代替機には、連絡先が移行されていました。
しかし、代替機そのものの充電がほとんどなくすぐに自宅で充電しなければならないほどでした。
「充電してないって、どういうこと!?これから、どこにも行くなってこと!?充電くらいしといたらどうなの?
ホスピタリティーが足らないにも、ほどがある!」
なんて叫んでまして
すさまじい、モンスタークレーマーっぷりです。(笑)

繰り返すようですが、そのときに顧客からの連絡の予定や、
どうしてもしなければならない用事があったワケではありません。
普段の私なら、その30分も中で本でも読んで待たせてもらっていたと思います。
でも、“躁”で起こるイライラは、生理前のイライラするのとはレベルが全然違っていて、
自分が悪いとは1ミリも思わないし、すぐに怒りが沸点に到達してしまうのです。

この状態しか知らない、ショップの店員さんはきっと、私のことをブラックリストに入れたに違いありません。

《うつの風景》 【死の衝動】

恋愛において、人は衝動的になります。
しかし、“双極性障害”の症状が出ているときは、その衝動はさらに大きなものになりやすいのです。
治療が進んで、気持ちがフラットになった今になってやっと、
それが破壊的すぎて、当時の彼も私を持て余してただろうなと振り返ることができるのです。
それが原因で最終的に破局しました。

仕事が忙しい年上の彼と交際をしてたときのことをお話ししましょう。
彼の仕事の合間を縫うようにして、私たちは逢瀬を重ねていました。
私も仕事を持っていたので、結果的に私が合わせることが多く、
顧客との約束を変更してもらうなどの犠牲も、多少は払っていました。

しかし、やっと会えるという日の当日彼から
「ごめん、急なトラブルがあって、行けなくなった。」というメール。
そのとき、部屋の掃除もして、シャワーも浴びて、メイクもして、準備も済んでいたので、ひどくガッカリ。
「暇になったから、別のことしようかな?」
「今夜のご飯は何を食べよう?」
「むしゃくしゃするから、友達誘って、カラオケでオールしてやる~!」
なんてことを思うのが、普通の反応ですよね。
今の私なら、会えない時間は趣味に費やします。

でも、その時は違いました。
うつのときは、マイナスでしか考えられません。
「仕事で行けないなんて、実はウソなんじゃないか?」
「所詮、私は仕事でキャンセルされるような、価値のない存在なんだ。」
「存在価値のない私は、死んだ方がマシなんじゃないか?」
「死ねば、少しは、彼は後悔してくれるかな・・・。」

思考の飛躍も、すさまじいですよね。
“双極性障害”に限らず、うつ病やうつ状態のときは、この思考の飛躍がよく起こります。

そして私は、何もかも忘れて、現実逃避したくて、
当時飲んでいたうつ病治療用の薬の残りをすべて飲んで、リストカットしたい!

そういう激しい衝動にかられましたが、ギリギリのところで思いとどまりました。
そのとき、自傷行為を寸でのところでとどまれたのは、本当に奇跡だと思っています。

でも、ギリギリのところで留まるような葛藤はとても苦しく、
恋愛自体を楽しむ余裕なんて、これっぽっちもありませんよね。
結局、そんな余裕がない私に嫌気がさして彼は去って行ったのです。

双極性障害の症状が、ほとんど抑えられていた私だったら、
その恋の結末はどうあれ、ここまで恋愛でボロボロになったりしなかったかな、と思います。

いかがでしょう?
“双極性障害”の症状が激しいときは、いつもの自分とはかけ離れた自分が出てきます。
そしてその症状の激しさで、人に迷惑がられたり、
大切な人を失ったり、散財をしてしまったりして、後悔が絶えないこともあります。
しかし、それは治療さえすれば取り返しがつくことも多いんですよ

“双極性障害”だけれど症状がまだ落ち着かない方、
またそのご家族も、どうか治療をあきらめず、根気よく症状と付き合っていってください。

双極性障害の躁とうつが起こす感情について分かりましたでしょうか。心の糧になる話や学びをもっと知りたい方はこちら

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